2011年3月の東京電力福島第1原子力発電所事故を契機として,日本においても,再生可能エネルギーの導入の必要性が認識され,再エネにより発電された電気を一定期間固定価格で買い取るFIT(Feed in Tariff)制度によって急速に普及した。2020年6月5日には,エネルギー供給強靱化法が成立し,再生可能エネルギーについて買い取り価格の固定制度から市場によって価格を決める制度FIP(Feed-in Premium)に移行することになった。本書は,FITからFIPへの移行を見据えた上で,原発事故後の社会問題となっている日本の電力改革,再エネの主力化実現に向けての課題を提示している。エネルギー問題に関心のある学生に一読を勧めたい。 |