「地方創生消滅!」 ある大手新聞記者のつぶやきです。ほとんどの農山村の将来を「消滅」と予測する「地方消滅論」をきっかけにして、鳴り物入りで地方創生が発足しました。ところが、国政の中ではいつのまにかその位置付けが弱くなり、「地方」ではなく「地方創生」が先に消滅しつつある状況が生じています。皮肉のようです。 しかし、地方創生という政策の次元ではそうかもしれませんが、農山村の各地で営々と取り組まれている「地域づくり」の動きはまったく異なります。急ぎすぎた地方創生が、従来からの取り組みに水を差したところもあれば、逆に地域の内発的発展を応援することに繋がった例もあります(以上、「はしがき」より引用)。 そこで本書では、政策レベルの地方創生の動きを、農山村の現場における地域づくりの動きとの関係でそれを評価し、位置付けが試みられています。地方創生や農山村再生の理解を進める端緒に最適で、かつ、最新の図書の1冊です。 |