若林隆久

みんなの経営学使える実戦教養講座(日経ビジネス人文庫) 佐々木圭吾(著)日本経済新聞出版社
経営学を実践に役立てるためにはどうすればよいかという問題意識にこたえる形で、「働く人みんなが持つべき教養としての経営学」という視点で書かれた経営学の入門書です。私も「経営学は役に立つ」と信じる人間の一人ですが、この本を読んで理論と現実・経験をいかに結びつけるかを考えてみてください。
 大学生の学び・入門:大学での勉強は役に立つ! 溝上慎一(著)有斐閣

大学での勉強は役に立つ!」

 

このサブタイトルを見てどういう感想を持つでしょうか。大学教育の問題点と真摯に向き合っている著者は、周囲の環境に不満や文句を言うだけで自分自身の問題を棚上げにする受身の態度を批判し、大学での勉強を社会や現場と結びつけて役立てていく日常的な努力や習慣の必要性を説きます。類書とは一味異なる本書を読んで、大学生活をどう過ごすかを見つめなおしてみてください。

 「やりがいのある仕事」という幻想 森博嗣(著) 朝日新聞出版 

ベストセラー作家である森博嗣先生が、常識にとらわれない視点からシンプルに仕事と職業について書いた本です。極端な主張でもあるためいろいろと反論のしどころはあるかもしれませんが、自分の中にある常識や先入観を取り払うためには有効な一冊です。

「冷たい」と思われることも多いという森先生による、そっけない相談への回答は必見です(第4章)。