EUFilm Days 2019で、『ヤン・パラフ』という映画が日本で初公開されました。監督は、ロベルト・セドラーチェクで、2018年の作品、チェコ共和国の映画です。ヤン・パラフは、1969年に、ワルシャワ条約機構軍によるチェコスロヴァキア占領への抗議として焼身自殺を図った大学生です。プラハの春が起こったのが1968年、その翌年ということになります。今年は、ヤン・パラフ没後50年の年です。映画では、ヤン・パラフが自殺をするまでの数ヶ月間が描かれています。ヤン・パラフの後、ヤン・ザイーツという学生も後を追うように焼身自殺をします。ヴァーツラフ広場には、この二人のモニュメントが飾られています。 映画の紹介では、ヤン・パラフ「青年の命を懸けた行動は、無気力になっていた人々を再び奮い立たせることとなった。今やチェコでは誰もが知っている人物である。」と紹介されます。しかし、映画からは、なぜ、彼が、焼身自殺をしたのか、なぜ、彼であったのかは、わかりません。1989年には、ベルリンの壁が崩壊します。同年、チェコでは、ビロード革命が起こります。 今回、推薦する書籍は、中欧に位置するチェコを少しでも紹介できたらいいなと思って三冊を選びました。 |